彼女志願!2nd
「ちなみに……月刊少年ダイヤモンドのどの作品のノベライズなんですか?」
「はいっ、『お狐陰陽師!』です!」
元気いっぱい答えた私。
だけど穂積さんは眼鏡の奥の瞳を大きく見開いた。
「――はい?」
「あ、だから、相瀬アユ先生の『お狐陰陽師!』です」
「っ……」
なぜかひきつる穂積さん。
ん??
いったいどうしたの?
首をかしげると同時に、穂積さんは中指で眼鏡を押し上げ、ため息をついた。
「いえ、何でもありません。まさかそうくるかと、ビッグネームにびっくりして……」
「ですよね! 私もすごくびっくりしました」