彼女志願!2nd
「はやってるんだねえ……」
「あの行列はテイクアウトの行列よ。私たちはイートインで予約してるから、こっち」
「うん!」
ワクワクしながらアキと一緒にレストランの中に足を踏み入れる。
そして私たちが通されたのは外がよく見える窓際の席。ゆったりした四角いテーブルで、いたるところに飾られた観葉植物越しに見える外の景色は清々しく気持ちがいい。
気分転換になってる気がする……!
「なんにしようかなぁ……」
ワクワクしながらメニューを広げ、アキと一緒にランチメニューをああでもない、こうでもないと言い合っていると――
コンコン
と、ガラスを叩くような音。
ん?
何も考えず反射的に顔を上げると、ガラス越しに、無精ひげにサングラスの、怪しげな男がニコニコしながらこっちを覗いていた。