彼女志願!2nd

「誰っ!?」



怪しい!!!!


思わず口走る私と――

「あっ……! 相瀬(あいせ)先生っ!!!!」

ピーンと背筋を伸ばすアキ。



いつも冷静な彼女には珍しく、あわあわしつつ椅子から立ち上がり、ぺこりと頭を下げる。
(私は引きこもり作家だから作家同士の交流なんてペラペラで希薄だけど、人懐っこくて礼儀正しいアキは、知り合いが多いんだ。)


先生ってことは同業者かな。翡翠社じゃ聞いたことないけど……。


なんてぽやーっと考えていたら、その相瀬先生は何を思ったのかそのまま店の中に入ってきてしまった。


どうやら彼はランチのテイクアウトをしたっぽい。手にはこのカフェの名前が入っている紙袋を持っている。

背が高く、サングラスがとても似合ってるくらい、彫りが深い。

開襟シャツにデニム、そしてサンダルという実にラフな格好をしていて、作家というよりも芸能人みたいだった。









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