彼女志願!2nd
「憧れの相瀬先生に会えたのに、そんな黙り込んで。大ファンじゃない」
え?
憧れ……
相瀬先生――……
憧れって、私の知ってる人?
ここまで聞いておいてもアキの言葉の意味がわからなくて、ぼーっと目の前の派手な男の人を見上げる私。
すると相瀬先生が苦笑して、アキに微笑みかけた。
「たぶん彼女、俺のこと女だって思ってるんじゃないかな? よくある反応だよ」
「ああ……」
相瀬先生の言葉に、アキは腑に落ちた、という感じでうなずき、それから私にいたずらっ子みたいに笑いかけてきた。
「相瀬アユ先生だよ。萌の大好きな『お狐陰陽師!(おきつねおんみょうじ)』を書かれているアユ先生」
「へっ!?」