彼女志願!2nd
「すみません!」
慌てて手を離す私。
けれど勢いがつきすぎて、ふらついてしまった。
「あぶなっかしいなあ」
相瀬先生は笑って、離したはずの私の手を片手でつかんで、引き寄せつつ、もう一方の手で肩を抑える。
よろめく私の体を、転ばないように体勢を支えてくれたのだと思うのだけれど
別に密着したわけじゃないんだけど……!
なんていうか、猫が道路に飛び出して車にぶつかりそうになって、ビックリみたいな感じで。距離が近づいたのに驚いて、息をするのも忘れてしまった。
「す、すみません、本当にもう、重ね重ねっ……」
あわあわしつつ、さらにペコペコする私。
なんだかもう、私先生にはずっとこの調子だ。