年の瀬のヴァンパイア
「綿子さん、ドーラとキューラは、毎晩、麻衣ちゃんの部屋に逃げ込んでるんですよ。
外に逃げるのは寒いし、人の居ない部屋も寒いですからね。
原産地が暖かいところだから、寒いの苦手なんですよ。
で、天井からぶら下がって、無理矢理飲まされた血を吐き出していた。
二匹で、麻衣ちゃんの両手の真上で」
麻衣ちゃんが、つぶらな目を更に真ん丸にして、自分の手を見る。
小さな白い手。
「コウモリ達には、麻衣ちゃんの手が、果実か花びらに見えたのかもね。
だから真上に停まって、じっと見ていたのかも」
外に逃げるのは寒いし、人の居ない部屋も寒いですからね。
原産地が暖かいところだから、寒いの苦手なんですよ。
で、天井からぶら下がって、無理矢理飲まされた血を吐き出していた。
二匹で、麻衣ちゃんの両手の真上で」
麻衣ちゃんが、つぶらな目を更に真ん丸にして、自分の手を見る。
小さな白い手。
「コウモリ達には、麻衣ちゃんの手が、果実か花びらに見えたのかもね。
だから真上に停まって、じっと見ていたのかも」