好きだったよ。ばいばい。

1節 *クラスメート*

とりあえず、半ば強引に引っ張られた私と引っ張った張本人は、クラス割りを見にきた。

「…紫月優架…紫月優架…」

自分の名前を呟く。
自分で言うのもなんだが、自分の名字はなかなか見ない。
だから、すぐ見つけれたりする。

「…紫月…あ!あった!」

私は2組かぁ…

「お。俺も2組じゃん」
「マジで!?」
すごい。こんな奇跡ってあるんだ…

なんだか、幸先いいかも。

「…優架。」

「ん?」

どうしたんだろ。
いきなり改まって。

くるりと奏多の方を向く。
「…また、よろしくな」

少し照れながら言った奏多。
…反則、だよ。

こっちまで照れちゃうじゃん。

「うん!よろしくっ」

元気いっぱいに、答えた。
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