PIESE 〜記憶のカケラ〜
放課後

あたしと美咲は、春樹先輩の所へ向かった。

目的は、ただ一つ、龍桜に入るため。

と言っても、あの時点でほぼ加入確定だったし。

一応、あたし達なりの決めては、美咲の“春樹先輩が優しくてふわふわしてるから”って一言。



もしかして、美咲…春樹先輩に惚れた?



そんなことを考えながら歩いていると、春樹先輩との待ち合わせ場所の屋上に着いた。

まぁ、あたしもチームのことは樹から聞いていたし、余計な心配はしなくてよさようだ。

「あっ、来てくれたー。」

「どうも。」

前見たときと変わらない、優しい笑顔でその場にいた、春樹先輩。

思わずあたし達も、笑顔になってしまう。

「それで、決めてくれた?」

と言うか、決めるも何もなかったか。と、軽くまとめると、春樹先輩は奥のフェンスに寄りかかる人に向かって手招きした。

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