鷹祢の華。

ガタンっと激しく後ろの彼は動いた。


私も後ろを振り向くと、目を大きく開けてびっくりしている鷹祢くんがいた。



「お前かよ!!!」


再びハァ―とため息をついた。
これは安心したと言っていいのか…!?


「いつからいたんだよ」

「あなたが入ってくるずっと前からだけど…、女子探してるよ?」

「別にいい。あいつらに興味ねぇし」

「そ…それは…もしかしてホ…ホモ」

「蹴飛ばすぞ。んなわけねぇだろハゲ」



相変わらずの暴言だが、何より距離が近くて蒸発しそうだ。

顔が近いです。



なんでそんなに女より肌がきれいなんですか。
これがたまご肌赤ちゃん肌ですか



「…まだハゲてないですよ」

「うるさい、明日朝起きたら全部抜けてんぞ」


そんな怖い予言しないでください


「あ…あの」

「何、聞こえない」


聞こえてるくせにぃ…


すると鷹祢くんは目を閉じた。

腕を組んだまま眠るつもりか。



私が前にいるのに…こっちがやばいんですが閣下。

しかも彼の長い細い足が私の両サイドにあって身動きとれないし。



黙って私は昼ごはんをもそもそ食べる。



目の前には顔の整って白い肌の鷹祢くんが
スースーを寝息を立てている。


写メを撮っておきたいぐらい、寝顔は最高に可愛い(喋ると最高に可愛くない)。



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