鷹祢の華。
教室にいくと、数人の生徒が散らばって話をしていた。
急げば気づかれないか?
そういえばどんなお弁当なのか聞いてなかった。
私はゴキブリのような動きで、黒い鷹祢カバンに近づいてファスナーを開けた。
私のカバンの中より断然綺麗で、
ビシッと、さすがとしか言いようがない。
感心してる場合じゃなくて、私はお弁当をさがす。
、、、が、明らかそれっぽいものはない。
筆箱と教科書。それだけ。
、、、え、!?
このままでは暴君に蹴られる!
しかし回りからの視線がそろそろ気になるから私は急いで教室をでた。
私の頭のなかは、どんな言い訳をしようと必死だった。
、、、
「は?無かった?」
勿論怒られた。
「ご、、、ごめんなさい、、、」
怖い、怖いよ!!
前に立って私を見下し睨み付ける鬼。
土下座して見下される私。
「使えねぇな」
「いや、でもほんと教科書と筆箱しかなかったんですよ。あ、あとカバンの中めっちゃ綺麗でした」
「腹へって死んだらどうすんだよ」
「多分昼食抜いただけでは死なないと思いますが、、、」
うるさい、とおこられた。
黙って正座していると、暴君はん?と考え出した。