大嫌い。でも…ほんとは好き。(旧題:ラブ・ストリーミング) 番外編
矢野課長はLOVEの左上にDEAR矢野課長という文字をなぞり、次に、右下にMEIと名前を入れた個所を見つめた。
なんだか、やっぱり恥ずかしいし、今頃、身体がかっかと熱をあげはじめた。
「俺に?」
「そうだと思ったから呼び出したんでしょう?」
本当、白々しいんだから。
「それとも武内くんにでもあげる予定だと思って、やきもちですか?」
私が追及すると、
「食べられるのか? こんな分厚いの」
「課長のその白くて尖った丈夫そうな歯でライオンみたいに噛みちぎってくれたらいいんです」
私の言い分に、課長はふっと笑みを零す。
「そんなに言うなら貰っといてやるが、見返りを期待したりするなよ」
「……いいんです。ただ、あげたかったから作ったんだし。好きな人にそうしたいっていう気持ちくらいは分かってください。それに幾ら社内恋愛禁止でも、チョコレートには罪はないですからね?」
私はすっきりした気持ちで、チョコレートを眺めた。
なんだか、やっぱり恥ずかしいし、今頃、身体がかっかと熱をあげはじめた。
「俺に?」
「そうだと思ったから呼び出したんでしょう?」
本当、白々しいんだから。
「それとも武内くんにでもあげる予定だと思って、やきもちですか?」
私が追及すると、
「食べられるのか? こんな分厚いの」
「課長のその白くて尖った丈夫そうな歯でライオンみたいに噛みちぎってくれたらいいんです」
私の言い分に、課長はふっと笑みを零す。
「そんなに言うなら貰っといてやるが、見返りを期待したりするなよ」
「……いいんです。ただ、あげたかったから作ったんだし。好きな人にそうしたいっていう気持ちくらいは分かってください。それに幾ら社内恋愛禁止でも、チョコレートには罪はないですからね?」
私はすっきりした気持ちで、チョコレートを眺めた。