ガラスの靴をもう一度
雅貴はそれだけ言うと、ソファーから立ち上がり、そして私の手を優しく取った。
「もう寝よう萌。体調良くなかったんだろ?無理しちゃダメだ」
「うん…」
“ごめんなさい”
その言葉が出ない。
言い過ぎたのは、私も一緒なのに。
ただ、やっぱり麻生さんの事は気になるんだもん。
メールでやり取りしてた内容は、嘘なんかじゃないでしょ?
今でも未練が残ってる?
そもそも、何で麻生さんは雅貴を振ったのよ。