ガラスの靴をもう一度
だったら、私の靴だって同じじゃない。
「今まで、汚したくなくて履けなかったけど、せっかく雅貴がプレゼントしてくれた物だもん。使わなくちゃね」
「本気かよ…」
半ば呆れ気味の雅貴を残して、マンションを出た。
雅貴がくれた“ガラスの靴”は、25歳になっても違和感なく履けれる。
むしろ、大人になった方が似合う気がするわ。
そして、この靴を見れば、勘が鋭そうな麻生さんなら分かるはず。
私の宣戦布告を。
私だって持っているんだから。
雅貴から貰った物ってヤツを。