ガラスの靴をもう一度


雅貴から貰った靴は、とても履き心地がいい。

ヒールが低いのもあるけれど、足へのフィット感が完璧だ。

改めて、あの時の雅貴の選ぶ目には感心する。

「それでは、定例会議を始めます」

今日は雅貴も同席する定例会議。

今までは雅貴が議長だったけれど、麻生さんに変わっていた。

それだけ、麻生さんは信頼されて期待されているんだ。

「それでは資料をご覧ください」

テキパキと進行させる麻生さんだったけれど、説明の途中で話を途切れさせた。

「この資料、原田さんはよくまとめてあるけれど、花井さんはまだまだね。次からは、もう少し端的にまとめて」

そう注意してきたのだった。

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