ガラスの靴をもう一度
「うん…。私も、川上くんを知ってみたいよ」
「ありがとう、萌ちゃん。じゃあ、おやすみ」
口角を上げて微笑む川上くんは、軽くクラクションを鳴らし走り去った。
そうよ。
あんなに想ってくれる人だもの。
川上くんを知る努力をしないといけない。
家に戻った後しばらくして、メールが届いていた。
それは川上くんからで、“今家に着いたよ。萌ちゃん、おやすみ。また明日”という内容だった。
まるで、恋愛初期のやり取りみたいで懐かしい気分。
小さく胸がときめいて、次の日会えるのが楽しみでもあり、少し恥ずかしくもあり…。
そう。
まるで、新しい恋をしたみたいな感覚になっていた。