ガラスの靴をもう一度


「以上、お疲れ様でした」

「お疲れ様でした~」

会議は無事終わり、雅貴を含め、まだ皆が部屋に残っていた時だった。

「ねえ、花ちゃん。最近、川上くんと仲いいね?」

と、原田さんが聞いてきたのだった。

「えっ!?」

突然、何を言い出すかと思ったら、そんな際どい発言をするなんて。

思わず雅貴に目を向けたけれど、資料に目を落としたまま気にしない振りをしている。

その代わり、麻生さんが目を見開いて驚いていた。

さぞかし、尻軽みたいに思ったでしょうね。

同じ、雅貴に別れを告げても、麻生さんはずっと後悔していて、かたや私は川上くんとの仲を疑われていて…。

「仲がいいって、私たち同期ですから。ねえ、川上くん」

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