ガラスの靴をもう一度
すると川上くんは、含み笑いを浮かべて答えたのだった。
「そうだよね。でも俺は、同期以上の関係を望んでるけど」
「え~!ちょっと、ますます怪しいじゃない」
原田さんは楽しそうに、川上くんに突っ込んでいる。
それを見聞きしていた部長たちも、面白そうに話に乗ってきた。
「花井ちゃん、やるじゃないか!川上くんは、うちのエースだぞ?捕まえておいて損はないからなぁ」
「何を言ってるんですか部長」
川上くんは、少し呆れた様に部長に返す。
そんなやり取りの中でも、雅貴は全く顔色ひとつ変えず、資料を手に取ると席を立った。