ガラスの靴をもう一度
会社に着いたら、真っ先に原田さんに聞いてみよう。
もしかしたら、覚えてくれてるかもしれないから。
そう思ったら、いてもたってもいられなくなり、いつもより早い時間に会社に着いた。
そこで、真っ先に声をかけてきたのは川上くん。
真剣な顔で、一呼吸置いた川上くんは、ひとけのない小さな会議室で、告白をしてくれたのだった。
「萌ちゃん。俺、夏にニューヨーク勤務が内定したんだ。これをきっかけに、俺との事を真剣に考えてくれないかな?萌ちゃんと一緒に、ニューヨークへ行きたいと思ってる」