Kiss Kiss Kiss
真澄さんが
私と朝陽さんの関係を知ったらどう思うだろ。

激怒するのかな
それとも悲しむのかな……。


ただその関係って言っても
もしかしたら朝陽さんの周りにいる
女の人たちと何も変わらないのかも知れない。


だって朝陽さんは
いつもいつも優しいもん……

誰にでも優しいって言われたら
私だけじゃないんだって
現実に戻ってしまう……。


けたたましくインターフォンが鳴った。

「はい。」

「先生います?江上ですけど。」

「出かけてますけれど……。」


原稿か何かかと思って
江上の名前に気のりしなかったけど
ドアを開けた。


「原稿ですか?」


聞いた途端に玄関に座り込んで泣きだした。

「う・・・う~~ぅぅ~~~」

押し殺した声が怖かった。

「どうしたんですか?」
助け起こそうとしたらお酒の匂いがした。

「先生~~~先生!!!
いるんでしょ!?」

「いませんって!!」

手に負えないとおもっていたら
真澄さんが出てきた。
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