Kiss Kiss Kiss
「喜んでくれたならよかったよ。
今日はまた格別綺麗な夕焼けだった。
まるで夕日ちゃんのためみたいに……。」

「さすが朝陽さん 
作家さんですね。そんな素敵な言葉まで
添えて下さって…私
今日のこの海 絶対に忘れません。」


朝陽さんの顔も真っ赤になった。


「綺麗……」思わず酔いしれる。

「ん?」

「朝陽さんが夕焼けに染められて……」

朝陽さんが愛おしくてたまらない……。

「夕日ちゃんも綺麗だよ。」


朝陽さんのいつもの交わし……


意地悪

そんなこと思ってもないのに……

「私なんて全然綺麗じゃないもの……」


波で足が冷たくなってきた。

「若くて輝いて眩しいよ。」

そう言うと朝陽さんが近づいてきて
私を抱き上げた。


「あ~~重いですから自分で歩きます!!」

お姫様抱っこ


王子様が抱きあげてくれるのは
お姫様になる子だけ・・・・・・


「砂を乾かすまで時間がかかるよ。
まだ寒いから・・・・・。」

「重いでしょ?あ~~どうしよう!!」


パニック状態になって
顔を隠した。


「重くないよ。
おじさんは力持ちだからね~」

おじさんだなんて言わないで
あなたは


私にとっては最高の人なんだから・・・・・



< 30 / 169 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop