Kiss Kiss Kiss
それから 食事をした。

自分の作らないものはやっぱり美味しい。


「こういうとこのお料理ってテレビで
見てるのとおんなじですごく美味しいです。」

「そう?私は夕日ちゃんの作ってくれるのが美味しいけど。」

「嘘でもすっごく嬉しいです~」

「嘘じゃないって。
おかあさんからちゃんと教わっていたんだなって
そう感じるよ。」

「教わるというか
やらないといけなかったみたいな?
みんな遊んでるんだけど 私は家に帰って
おかあさんの帰ってくるのを待ってた
マザコンなんですよね。」

「星子さんの娘さんは
おかあさんに似て素敵な子だね。」

「そうそう朝陽さん
おかあさんを知ってる時は
どんな女の子だったんですか?」

「素敵な人だよ。」

「私は母を尊敬してるけれど
女性としては・・・・・とっても男らしかったから
ふふふ……おとうさんみたいで……
だから朝陽さんとおかあさんの間に
純愛なんて信じられないんです。」

「必死だったんだろうね。」

「そうですね
私は父親を知らないから……
母は働いてばかりいました。でも貧乏でしたけど…。」

母は私の誇り
だけど 母がこんな素敵な人と恋をしていたなんて
考えられないんだもん………。
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