Kiss Kiss Kiss
「朝陽さんのお役に立ててますか?」

「立ってるよ 本当に。
夕日ちゃんのおかげで家が明るくなったし
ご飯は美味しいし部屋はきれいだし
気持ちのいい環境で仕事ができるのって
私たちみたいな仕事をしてる人間には最高なことだよ。
中庭も屋上も 綺麗な花やつまみ食いにいい
真っ赤なトマトや……司までが
明るくなった気がするよ。
ありがとう。」


私はその言葉に感動して涙が出てきた。

「どうしたの?」朝陽さんが慌てる。

「嬉しくて・・・・
私を救ってくださった朝陽さんに
そんな素敵な言葉をもらえるなんて……」


涙が溢れる。

「母に感謝しています。
朝陽さんに会わせてくれてありがとうって…。」


「泣かせちゃった ごめんごめん
そんなつもりはなかったんだよ。」

「嬉しくて泣いてるんです……。」

「そっか 
人間は嬉しくても涙が出るんだよね。」


朝陽さんが私の頭を優しく撫ぜてくれた。

抑えられない気持ちが溢れだしている。
私は朝陽さんの胸に静かに顔を埋めた。

「少しだけこうしててもらえますか?」

「いいよ・・・・。」


うん
朝陽さんは優しいから・・・・・
きっといろんな人にそう言われても
いいよって言うんだ・・・・。

朝陽さんの香りがする・・・・・・。
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