Kiss Kiss Kiss

「それはどういう意味で？」

朝陽さんがいつものように
穏やかに言う。

「女としてです。
朝陽さんのたくさんの
女の人の中の一人にしてください。」

「え？たくさんのって……
ハーレムじゃないんだから……」

困ったように笑った。


「さすがに息苦しいから出るよ。」

「ダメ！！出ちゃったら言えなくなる。
恥ずかしくて……。」


私は一度毛布を大きく波立たせて
空気を入れた。

「これで大丈夫でしょ？」


朝陽さんが笑う。


「私を女にしてください。」

「夕日ちゃん　ちょっと待ってよ。」

「朝陽さんは優しいんでしょ？アスファルトで
乾き始めているミミズさえ救ってあげるって
司さんが言ってもん。」

もうこうなったら実力行使


私は朝陽さんにしがみついた。

「女のくせに恥ずかしいこと言ってるの
よくわかってます……。でも
もう抑えられない……
多分母も後押ししてるんです。
行け　夕日　って……。」

「行けって……」

困惑してるのはよくわかっていた。

「好きなんです。
初めて会った時から　絶対運命なんです。」

心をぶつけた。