金曜日の彼女【完】
ガヤガヤ―――…


「えー、それじゃ今からK中学3年D組のクラス会を始めまーす」

航平の挨拶で始まったクラス会。

クラスの1人がバイトをしている関係で、ある喫茶店を昼間に貸しきりにしてもらえたらしい。

小さいけれど置かれている飾りはセンスがあってとてもおしゃれな雰囲気がある。

同じ高校の子も何人かいたけれど、ほとんどがバラバラに進学したから久しぶりに会う。

有紗も同じ中学出身だけど今日はバイトがあるから遅れてくるらしい。

「琴葉~元気だった?」

「うん!優衣たちも元気だった?」

「元気!元気!ねえ、どれから食べる?」

料理を食べたりしながら中学時代の思い出話で盛り上がる。


久しぶりに心から笑っている気がしていた。




「琴葉」

「あ、航平。幹事お疲れ様」

「サンキュ。まあ、場所は輝のお陰でラッキーだったけどな」

航平と会うのは龍太のマンションに行ったとき以来だ。


龍太がいなくなる1週間前のことだった。

ダメだ……また龍太のこと考えてる。


「琴葉…なんか痩せた?」

心配そうに覗き込む航平。

確かに…しばらくほとんど食事も喉を通らなかった。

その間に自然と体重も落ちたのだろう。

「そっ…かな?」


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