金曜日の彼女【完】
なんとなくお互い気まずい雰囲気になってしまって自然と離れた。
ザワザワとした場所を抜け出して少し離れた椅子に座る。
窓の外をボーッと眺めていたら、側にある大きな観葉植物の向こう側からボソボソと人の話し声が聞こえてきた。
「――…それで?バレたの?」
「…うーん…バレてはない…と思うんだけど…疑ってるっぽい」
「マジで!?……でももう会ってないんでしょ?例の彼とは」
なに?浮気がバレた話?…勘弁してよ。
私がいることに気づいていない様子の彼女達はそのまま話を続ける
「うん…いきなり連絡がなくなったのよね」
「なにそれ。もしかしてあっちも本命にバレた…とか?」
出るに出れない状況に困っていると
「龍太はもともと特定の彼女いないよ。私も水曜日限定の彼女らしいし…」
「!!」
彼女が発したその言葉に思わず椅子を倒しそうなほどの勢いで立ち上がった。
「純菜!!」
「え!?だ、誰?――…琴葉!?」
「龍太って……もしかして竹内 龍太のこと……?」
「へ?」
「ねえ!竹内 龍太のことだよね?」
あまりの勢いに引き気味の純菜にさらに詰め寄る。
「え?ちょっ!ちょっと待って?え?琴葉?…龍太を…知ってるの?」
興奮気味だった私を一旦制する。
純菜が…龍太の―――…
「知ってる。だって…私は龍太の――…金曜日の彼女…だったから」
「―――え」
思いがけない再会だった。
ザワザワとした場所を抜け出して少し離れた椅子に座る。
窓の外をボーッと眺めていたら、側にある大きな観葉植物の向こう側からボソボソと人の話し声が聞こえてきた。
「――…それで?バレたの?」
「…うーん…バレてはない…と思うんだけど…疑ってるっぽい」
「マジで!?……でももう会ってないんでしょ?例の彼とは」
なに?浮気がバレた話?…勘弁してよ。
私がいることに気づいていない様子の彼女達はそのまま話を続ける
「うん…いきなり連絡がなくなったのよね」
「なにそれ。もしかしてあっちも本命にバレた…とか?」
出るに出れない状況に困っていると
「龍太はもともと特定の彼女いないよ。私も水曜日限定の彼女らしいし…」
「!!」
彼女が発したその言葉に思わず椅子を倒しそうなほどの勢いで立ち上がった。
「純菜!!」
「え!?だ、誰?――…琴葉!?」
「龍太って……もしかして竹内 龍太のこと……?」
「へ?」
「ねえ!竹内 龍太のことだよね?」
あまりの勢いに引き気味の純菜にさらに詰め寄る。
「え?ちょっ!ちょっと待って?え?琴葉?…龍太を…知ってるの?」
興奮気味だった私を一旦制する。
純菜が…龍太の―――…
「知ってる。だって…私は龍太の――…金曜日の彼女…だったから」
「―――え」
思いがけない再会だった。