金曜日の彼女【完】
第8章
突然の訪問者
二学期が始まり、私も航平も学校行事に追われ、なかなか会えない日々が続いた。
それでも毎日電話やメールは欠かさなかった。
図書委員は、相変わらず沖本君と一緒だった。
―――龍太の話はもちろんしないけれど、それでも少しずつ普通に話せるようになっていた。
航平のことは、話していない。
龍太と別れた最後の日―――突然の沖本君からの告白。
忘れたわけじゃなかったけれど、彼もあれ以来、そのことに触れることはなかった。
体育祭―――文化祭―――ごく普通の高校生活は瞬く間に過ぎていった。
そんな秋も終わりに近づいたある日―――
学校からの帰り道。
「戸田さん?」
「―――…」
「戸田 琴葉さん?」
「……はい、そうですけど…」
声をかけてきた人は―――
それでも毎日電話やメールは欠かさなかった。
図書委員は、相変わらず沖本君と一緒だった。
―――龍太の話はもちろんしないけれど、それでも少しずつ普通に話せるようになっていた。
航平のことは、話していない。
龍太と別れた最後の日―――突然の沖本君からの告白。
忘れたわけじゃなかったけれど、彼もあれ以来、そのことに触れることはなかった。
体育祭―――文化祭―――ごく普通の高校生活は瞬く間に過ぎていった。
そんな秋も終わりに近づいたある日―――
学校からの帰り道。
「戸田さん?」
「―――…」
「戸田 琴葉さん?」
「……はい、そうですけど…」
声をかけてきた人は―――