金曜日の彼女【完】
第11章
解けていく心
――――――…
――――…
カチコチと置時計の音が響いている。
とても静かな空間。
いつの間にか
話は終わっていて
いつの間にか
作本さんはいなくなっていた。
ずっと俯いたまま、なにも話さない龍太。
私自身も、なにか一言でも発すれば、今にも涙が溢れ落ちそうになっていた。
初めて聞いた、知った、龍太の両親のいろんな思いや感情――…。
龍太の中に渦巻いていた複雑な感情や傷を知った。
きっと――…いつも愛情に飢えてたんだね…。
寂しかったんだ。
だから必要以上には誰とも深く関わろうとしなかった。
“束縛するな”
“余計な詮索はするな”
そんな言葉で自分が傷つかないように、自分を守っていたんだ。
本当は
誰よりも
愛されたいと願っていたはずなのに――…。
――――…
カチコチと置時計の音が響いている。
とても静かな空間。
いつの間にか
話は終わっていて
いつの間にか
作本さんはいなくなっていた。
ずっと俯いたまま、なにも話さない龍太。
私自身も、なにか一言でも発すれば、今にも涙が溢れ落ちそうになっていた。
初めて聞いた、知った、龍太の両親のいろんな思いや感情――…。
龍太の中に渦巻いていた複雑な感情や傷を知った。
きっと――…いつも愛情に飢えてたんだね…。
寂しかったんだ。
だから必要以上には誰とも深く関わろうとしなかった。
“束縛するな”
“余計な詮索はするな”
そんな言葉で自分が傷つかないように、自分を守っていたんだ。
本当は
誰よりも
愛されたいと願っていたはずなのに――…。