金曜日の彼女【完】
「お前さ…俺の籍に入るつもり…ない?」

「へ?」

なんだ、いきなり。

「お前、竹内 惣一郎と特別養子縁組してるんだってな。知ってたか?」

「…―――知らね」

だから…俺の姓は竹内…。


「お前か、俺かが申し出ればそれを解消できる可能性あるらしいんだわ」

「……」

あの悪魔達から…自由になれる―――…?

「まあ…かなり難しいらしいけどな」

だけど、少しでも可能性があるのなら――…賭けてみたい。


決めた――…。

自由になりたい。



「…それって…俺はどうしたらいいんだ?」

目の前のおっさんはパッと表情を変えた。

嬉しそうに――…。


別に…アンタのためじゃないんだけど…ま、いっか。

「とりあえず必要書類を用意する――…あと…高校だけどな…」

結局、まだ編入先が決まらないまま、俺はほとんど軟禁状態。


「…できたらでいいんだ…―――俺からの提案…」


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