金曜日の彼女【完】
「じゃあな…琴葉」

「―――うん」

「次―――」

次…次に龍太に会えるのは…いつなの…?

「次に会うときは…できれば全部片づいてから会いたい。
だから…それまで…待っていてほしい…」


全部片づく日なんて…いつになるかホントにわからない。

絶対と言い切れない、あてのない約束。

それでも…

「うん…待ってる。
待ってるから…でも…浮気したら許さないよ?」


そう言って笑いながら龍太の胸板に軽く拳でトンと叩く。

「フッ…束縛?」

龍太がニッと笑う。


「そ!束縛だよ?…ダメ?」

「ハハ…それより俺の方が心配かも…琴葉の方が高校生の飢えた狼に囲まれてるようなもんだしなー」

そう言って私の髪の毛をくしゃくしゃにする。


「そんなに心配なら…早く会いに来てよ?」

こんなのワガママだってわかってる。

だけど…1分でも1秒でも早く会いたいし、一緒にいたい。

「――…できるだけ早く会えるように努力してみるよ…連絡はするから」

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