金曜日の彼女【完】
あ!そういえば龍太に返信しないと!

返信しないと途端に不機嫌になる龍太。

ポケットから携帯を取り出した途端に

~♪♪♪~

手の中で震える携帯。

「――…びっくりした…あ…」


表示を見れば…“龍太”の文字が…。

「…もしもし?龍太?」

『琴葉?お前さっき俺がメール送っただろ?なにやってんだよ。返事もよこさないで』

「えー…今返そうと思ってたんだよ」

『おせーよ、ったく…なにやってたんだよ』

「…ご飯食べてた」

『…ま、いっか…次からはすぐに送れよ』

「はいはい」

いつまでたってもやっぱりこんなところは俺様の龍太だ――…。

結局、時間ギリギリまで他愛もない話をして電話を切った。



「龍太って?」

「ぅわっ!!」

気づけば目の前に有紗のドアップ。

「龍太って…誰のこと?」

目を細めて私を睨んでいる有紗。

ひぇっ!

「どういうことかな?こ・と・はちゃん」

ツンとおでこを押される。


ニッコリと微笑んでるのに

目が…笑ってないよ?有紗ーー!!


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