金曜日の彼女【完】
「アンタは…もう…。あのね?琴葉」

「…はい」

「…まあ…確かにね?竹内にはいい印象はないよ?アンタを泣かせてばっかりだったしね」

――…確かに。

有紗には心配かけてばっかりだった。

「だけどね?…私だって…突然理由もわからずにいなくなった竹内のこと…一応心配してたんだよ?」

「あ、有紗…」



有紗の世界は白か黒。

中途半端や曖昧なことが大嫌い。

優柔不断なヤツを見ると殴りたくなるっていつも言う。


少々男勝りな強気な性格。



そんな有紗が――…

「ごめん…ホントにごめん…心配いっぱいかけちゃって…グスン」

「あ゙ーもう泣くな!ほらっ…琴葉」

そう言ってハンカチで少々強引に私の目をゴシゴシと拭く。

その仕草がなんだか、女の子というより、男みたいで笑ってしまった。


「なに笑ってんのよ…全く…。っていうか、いったいなにがどうなって今に至るわけ?」

「有紗…話せば長い…」

「……―――聞こうじゃないの」


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