金曜日の彼女【完】
ニヤリと笑う。

「けど…まだ会えないんでしょ?」

「うん…」

「アイツもいろいろ…大変なんだね…」



話の流れの中で龍太の生い立ちのことを有紗にだけ話すことにした。

有紗は口が堅いからまず外に漏れない。


SEIKAの子供だって言ったら。

「誰かに似てるとは思ってたけど…SEIKAだったか…」

妙に納得していた。



龍太…。

龍太を心配してくれる友達はいっぱいいるよ?

有紗でさえ、龍太のことを気にかけてたんだから。

龍太はたくさん愛されてるんだよ―――…。





「あっ!でも…竹内に会うことができたらさ」

「なに?」

「一発、殴らせてね」

そう言って拳を振り上げた


「……」


龍太…。

次に会うときは

覚悟しておいた方が…いいかな?

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