金曜日の彼女【完】
―――ピンポーン

あ!来た!?

急いで部屋を出て階段を降りようとしたけれど

「―――…ねえ…和也君も瑛二君もすっかり大人の男になって…」

―――…知らない女性の声にガックリしながら部屋へ戻ろうとしたら



「琴葉ー?なにしてるの?早く降りていらっしゃい」

母が下から呼んだ。

「へ?私?―――…今行く」

なんで私も?そう思いながら階段を降りていく。


玄関には母や兄達もいてなんだか賑やか。

「あ、琴葉!ほらっ早くいらっしゃい」

無理やり手を引っ張られて玄関まで行くと

そこにいたのは

―――…龍太のお父さん――作本さんと

母より少し若い感じの綺麗な女性。



その後ろで寒いのか首をすくめて立っている龍太が見えた。




外は雪が降り始めていた。

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