金曜日の彼女【完】
第13章
記憶
「まあまあ!琴葉ちゃん?すっかり綺麗になっちゃって」
瞳を輝かせながら嬉しそうに私を見つめる女性に
戸惑いを隠せない。
…一体、誰?
そんな私に気づいた母が
「ごめんね~えり子ちゃん。この子、おバカだから全然覚えてないみたいなのよ?」
そんな母の言葉に後ろに立つ龍太が笑いを噛み殺しているのがわかる。
――…ちょっと、お母さんってば…
っていうか、一体、これはどういうことなんだろうか。
えり子さんって呼ばれている人とうちの母はどうやら知り合いらしいし。
龍太と一緒に来たってことは…龍太となんらかの関係があるってことで…。
ピリッとまた鈍い痛みが頭に走る。
「……」
「玄関で立ち話もなんだから、早く上がってもらったら」
いつまでも終わりそうにない母達の会話を遮った和兄。
「あらっヤダ!私ったら。ごめんね~。さ、上がって」
なぜか、和兄の機嫌は直っていて、それどころかニコニコしている。
「琴葉ちゃん、久しぶり」
作本さんが肩をチョンとつついて私に声をかける。
「あ、はい。お久しぶりです」
「メリークリスマス。今日はお招きありがとね」
私の頭を軽く撫でてからみんなについてリビングに向かう。
「……」
お招き?
「クッ、お前、口が開きっぱなしになってんぞ」
―――…龍太。
瞳を輝かせながら嬉しそうに私を見つめる女性に
戸惑いを隠せない。
…一体、誰?
そんな私に気づいた母が
「ごめんね~えり子ちゃん。この子、おバカだから全然覚えてないみたいなのよ?」
そんな母の言葉に後ろに立つ龍太が笑いを噛み殺しているのがわかる。
――…ちょっと、お母さんってば…
っていうか、一体、これはどういうことなんだろうか。
えり子さんって呼ばれている人とうちの母はどうやら知り合いらしいし。
龍太と一緒に来たってことは…龍太となんらかの関係があるってことで…。
ピリッとまた鈍い痛みが頭に走る。
「……」
「玄関で立ち話もなんだから、早く上がってもらったら」
いつまでも終わりそうにない母達の会話を遮った和兄。
「あらっヤダ!私ったら。ごめんね~。さ、上がって」
なぜか、和兄の機嫌は直っていて、それどころかニコニコしている。
「琴葉ちゃん、久しぶり」
作本さんが肩をチョンとつついて私に声をかける。
「あ、はい。お久しぶりです」
「メリークリスマス。今日はお招きありがとね」
私の頭を軽く撫でてからみんなについてリビングに向かう。
「……」
お招き?
「クッ、お前、口が開きっぱなしになってんぞ」
―――…龍太。