金曜日の彼女【完】
淡々と、だけどゆっくりと話すその言葉の重み。



「楽しかった…けど、いつもどこか冷めてる俺がいた」

ドア一枚隔てた向こうにいる龍太。

「女と遊んだところで、当然だけど憎しみは消えるわけじゃない…ますます苛つくばかりで…」

どうして…今そんな話をするの?

「俺…最低だなって」

最低――…最悪。

また


「いつだって…会いたい、忘れられないって思っていたお前にまで…」

私は…

「だけど、お前にまた会えたから…こうして見つけてくれたから」

「……」


「決めたんだ――――…」

待たなくちゃ…いけないの?


「俺自身を…―――変えたいって………」


どうして―――?


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