金曜日の彼女【完】
塞がれた唇は、2人の体温が混ざり合い、驚くほどに熱い。


今更ながら

心臓の動きが早鐘のように早くなっていく。


「ん…――…ふぅ…ぁ…」


龍太の手がゆっくりと私の体を確かめるように這う。


大きな掌が―――胸の頂きに届く。

ゆっくりと、優しく撫でる。


「――…ぁ…ん」

信じられないような自分の声に思わず口を手で覆った。

首筋に龍太の唇が何度も這い回る。


「琴葉…」

耳元にかかる吐息と囁き


時々、首筋や鎖骨辺りにチクリと甘い疼きのような痛みが走る――…


何度も―――…そう、何度も。


自分でも気づかないうちに震えていたらしい。


龍太が震える指に指を絡ませる。

「――…大丈夫か?辛いなら…」

その言葉を遮るように

「大丈夫…だから…―――」

呟くように囁くと、絡めた指に力を込めた。


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