金曜日の彼女【完】
ガラッ―――

「…今日も…また誰もいない…か」

とりあえず受付に座った。

今日こそは!

竹内君に聞きたいことがいっぱいある。

そう思って緊張しながら彼が来るのを待つ。

そのとき―――

ガラッ

ドアが開いて入ってきたのは


……竹内君だった。

「おっ、琴葉早いな」

この一週間ずっと無視し続けてたくせに!!

そんなことが嘘のように普通に話しかけてくる。

そして私の隣に座ると持ってきたパンを食べ始める。

「琴葉?食べねーの?」

「えっ?あ、……食べるよ」

私は急いでお弁当を拡げ食べ始めた。

食べていると横から視線を感じた。

「な、なに?」

「いやー…弁当…旨そうだなぁって…」

「へ?――…食べ…る?」

「いいの?」

「…うん…どれ?」

そう言った途端、卵焼きと唐揚げを取られていた。

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