金曜日の彼女【完】
そしてお互いに溜まっていた不満があの日、一気に爆発する。


よりにもよって、バレンタインデーに―――…。


会えないことはわかっていた。

前からそれは言ってたし…。


それでも…会いに来てほしかった。

一目でも会いたかった!!


そうぶつけてしまった 。


『仕方ないだろ?俺だって会いに行きたいけど、今は無理なんだ!!』

「でも!少しぐらいならいいじゃない。今日はバレンタインデーだよ?」

『……別に…チョコなんか欲しくねーし』

「………――――あっそう。よーくわかった。じゃあね!!」

『おい!!こ―――…』


プープープー

虚しいほどの機械音。


一方的に電話を切り、電源も落とした。



そのまま学校に向かい、その日は放課後まで一度も電源を入れなかった。

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