金曜日の彼女【完】
あの日、誓った約束を
ここでもう一度。
―――――――…
「だけどな」
抱きしめる腕の力を強める。
「今度こそ…いつ帰るか、帰れるかわからない」
「だから…約束するんじゃない」
「ん…―――それでも…それでもな」
絡めた指がスッと離される。
「…――もし…もしも俺以上に大切な人ができたら―――」
「ヤだ、龍太。なに言うの?そんなことあるはず…」
離れても――――心は1つのはず。繋がっているはず。
もしも、なんて…聞きたくない。
「そりゃ…ない方がいいに決まってる」
曖昧に微笑む。
「でもな、人の気持ちなんてわからない…」
いつからか―――…誰のことも信じられなくなってしまった龍太。
「いつか、もしかしたら琴葉にも大切に想う相手が現れるかもしれない」
ここでもう一度。
―――――――…
「だけどな」
抱きしめる腕の力を強める。
「今度こそ…いつ帰るか、帰れるかわからない」
「だから…約束するんじゃない」
「ん…―――それでも…それでもな」
絡めた指がスッと離される。
「…――もし…もしも俺以上に大切な人ができたら―――」
「ヤだ、龍太。なに言うの?そんなことあるはず…」
離れても――――心は1つのはず。繋がっているはず。
もしも、なんて…聞きたくない。
「そりゃ…ない方がいいに決まってる」
曖昧に微笑む。
「でもな、人の気持ちなんてわからない…」
いつからか―――…誰のことも信じられなくなってしまった龍太。
「いつか、もしかしたら琴葉にも大切に想う相手が現れるかもしれない」