金曜日の彼女【完】
「これ?だって俺達付き合ってるんだから、手ぐらい繋ぐでしょ」
「――は!?」
いつもはクールな有紗がこれ以上ないくらい驚いた顔をしている。
「あ、有紗…?」
しばらく開いた口が塞がらないという状態だったけれど
少し冷静さを取り戻した有紗は
「琴葉…なんで黙ってたのかな?」
こわーい視線を送ってくる。
「いや、あ、あのね?」
「琴葉は…夢じゃないかと思ってたんだよね?」
彼は涼しい表情で耳元で囁く。
「――…っ…うん…」
耳に息がかかり、はずかしさから頬が真っ赤になるのがわかる。
それを沖本君と有紗は呆れ顔で見ている。
「――まあ…よかったじゃん?琴葉」
「ん…」
複雑な思いを隠して頷く。
「よかったって?」
沖本君が有紗に聞いてきた。
「琴葉は入学したときからコイツのことが好きだったからね」
「コイツって…」
あからさまに嫌な顔をする彼。
「へ?琴葉ちゃんって…龍太のこと、そんな前から好きだったの?」
「ま、まあ…」
なんだか、そんな感情を沖本君に知られて、もっと恥ずかしくなって俯いてしまった。
「――は!?」
いつもはクールな有紗がこれ以上ないくらい驚いた顔をしている。
「あ、有紗…?」
しばらく開いた口が塞がらないという状態だったけれど
少し冷静さを取り戻した有紗は
「琴葉…なんで黙ってたのかな?」
こわーい視線を送ってくる。
「いや、あ、あのね?」
「琴葉は…夢じゃないかと思ってたんだよね?」
彼は涼しい表情で耳元で囁く。
「――…っ…うん…」
耳に息がかかり、はずかしさから頬が真っ赤になるのがわかる。
それを沖本君と有紗は呆れ顔で見ている。
「――まあ…よかったじゃん?琴葉」
「ん…」
複雑な思いを隠して頷く。
「よかったって?」
沖本君が有紗に聞いてきた。
「琴葉は入学したときからコイツのことが好きだったからね」
「コイツって…」
あからさまに嫌な顔をする彼。
「へ?琴葉ちゃんって…龍太のこと、そんな前から好きだったの?」
「ま、まあ…」
なんだか、そんな感情を沖本君に知られて、もっと恥ずかしくなって俯いてしまった。