金曜日の彼女【完】
―慎side―
今日――龍太はN.Yへ出発する。
初めてその話を聞かされたのは、確かクリスマス前だった。
『慎――俺さ、もしかしたら…日本を離れることになるかも…』
「は?どういうこと?」
やっと―――琴葉ちゃんと思いが通じ合ったばかりじゃないか。
なのに―――
「なに考えてるんだよ。マジむかつく」
いきなり消えて、またいきなり現れて、と思ったら今度は日本を離れる?
『――ごめん。だけど親父がさ…』
―――…龍太の口から洩れでた意外な言葉。
「――…親父?」
母子家庭だったはずの龍太。
だけど、その内情を実は俺はなにも知らない。
『あ、そっか。慎はまだ知らなかったんだよな…』
初めて聞く龍太の複雑な出生や家族関係。
言葉が出ない―――…。
中3の終わり頃から理由もわからないまま突然変わってしまった龍太を
戸惑いながらも受け入れて
いつでもどんなときでも親友であり続けたい。
そう思っていた。
今日――龍太はN.Yへ出発する。
初めてその話を聞かされたのは、確かクリスマス前だった。
『慎――俺さ、もしかしたら…日本を離れることになるかも…』
「は?どういうこと?」
やっと―――琴葉ちゃんと思いが通じ合ったばかりじゃないか。
なのに―――
「なに考えてるんだよ。マジむかつく」
いきなり消えて、またいきなり現れて、と思ったら今度は日本を離れる?
『――ごめん。だけど親父がさ…』
―――…龍太の口から洩れでた意外な言葉。
「――…親父?」
母子家庭だったはずの龍太。
だけど、その内情を実は俺はなにも知らない。
『あ、そっか。慎はまだ知らなかったんだよな…』
初めて聞く龍太の複雑な出生や家族関係。
言葉が出ない―――…。
中3の終わり頃から理由もわからないまま突然変わってしまった龍太を
戸惑いながらも受け入れて
いつでもどんなときでも親友であり続けたい。
そう思っていた。