金曜日の彼女【完】
龍太がN.Yに行ってから5年が過ぎた。


22歳になった私達は

この春、大学を卒業したばかり。


そして―――…

卒業と同時に結婚を決めた沖本君と有紗。

2人がいつから付き合っていたのか

全く知らなかった私は半端なく驚いた。

―――…予感は確かに高校時代からあったことはあった。

だけど、いきなり交際宣言を飛び越えた結婚報告。


心臓が飛び出るかと思うぐらいびっくりして

飲んでいたコーヒーを吹き出してしまったぐらい。


「だけど私達を結びつけるきっかけを作ったのは他でもない、琴葉と竹内だよ?」


龍太から頼まれたらしい沖本君が、私の様子をそれとなく聞くのに一番身近にいた有紗に頻繁に連絡を取ったことが

きっかけといえばきっかけらしい…。

だけど、高校のときから2人はお互いを意識していたんじゃないかと

私は思っている。


気の強い有紗には沖本君みたいな誰にでも優しくできちゃう人が合っているのかも。

―――…尻に敷かれちゃうのは目に見えてるけど。



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