金曜日の彼女【完】
握った手に少し力を込める龍太。


「僕…僕ね?ことはちゃんが大好き」

「うん!ことはも大好き」

いっぱい遊んでくれる。

いろんなところに連れていってくれる。

だから大好きだよ?


「……僕がいなくなっても…ずーっと好きでいてくれる?」

「―――…うん」


いなく…なっちゃうの?

幼い心に宿る寂しさ。


「また…ぜったいいつか会いにくるから」

「うん、待ってる。ことはも会いにいくよ」


「だから―――…えいえんのあいをちかおう?」

「どうしたらいいの?」



チュッ


それは、小さな小さな


2人にとっての大切な


約束のキス。

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