金曜日の彼女【完】
第3章

月曜日の彼女

「…ん……りゅ…た」

「ユカ…」

「……ん…」



―――――――………



ガチャ

「…シャワーお先。龍太も浴びたら?」

「ああ」

龍太は立ち上がりバスルームへと向かった。




私はユカ―――

龍太の月曜の彼女。

年齢 二十歳。

龍太より4つ年上。

多分…龍太が付き合ってる女の中では一番長い付き合い。




龍太との出会いはいわゆるナンパ。

その日、大失恋した私はやけ酒をあおり、街をさまよっていた。

「…もうー恋なんか…するもんかー…バカヤロー!!」

そう叫びながら歩く私を周囲は怪訝な顔で通りすぎる。


「お姉さん、どうしたの?」

そんな酔っぱらいの私に突然声をかけてきた少年。

それが龍太だった。

龍太は高校生らしからぬ大人の雰囲気をもち、そしてどこか冷めた瞳をしていた。


“もう恋なんてしない”

私の思いはあっさり破られた。

そんな危うい龍太を好きになるのにそう時間はかからなかった。


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