金曜日の彼女【完】
第4章
二重人格?
私――戸田 琴葉が、竹内 龍太と(金曜日だけ)付き合い始めてもうすぐ1ヶ月。
呼び方も“竹内君”から“龍太”に変わってきたこの頃……。
――――…実は今、ピンチです。
私が今いる場所――滅多に誰も来ない校舎裏庭。
目の前にいるのは
龍太のとりまきの綺麗な女の人達。
――そうです。
呼び出しをうけちゃいました。
しかも、有紗がいないときを狙って……
「アンタ、たいして可愛くもないくせに、龍太を独り占めしてるんじゃないよ!!」
…いえ、独り占めできてませんが…。
「龍太は私たちみーんなのアイドルのようなものなのよ!」
…アイドルって…どうみてもヒール(悪役)の方が似合いそうな…
「同じ図書委員でちょっと優しくされてるからって、調子にのるんじゃないわよ!」
…優しく…されてるように見えるのかな…。どうみてもひどいことされてる気がするけど…
「ちょっと!黙ってないでなにか言いなさいよ!」
そう言ってリーダーらしい女の子が私の肩を掴むと校舎の壁に押し付けてきた。
「――…っ」
肩に走る痛み。
そのとき―――
カシャ!
「なにやってんの?」
なにかの音とともに現れたのは――――…
呼び方も“竹内君”から“龍太”に変わってきたこの頃……。
――――…実は今、ピンチです。
私が今いる場所――滅多に誰も来ない校舎裏庭。
目の前にいるのは
龍太のとりまきの綺麗な女の人達。
――そうです。
呼び出しをうけちゃいました。
しかも、有紗がいないときを狙って……
「アンタ、たいして可愛くもないくせに、龍太を独り占めしてるんじゃないよ!!」
…いえ、独り占めできてませんが…。
「龍太は私たちみーんなのアイドルのようなものなのよ!」
…アイドルって…どうみてもヒール(悪役)の方が似合いそうな…
「同じ図書委員でちょっと優しくされてるからって、調子にのるんじゃないわよ!」
…優しく…されてるように見えるのかな…。どうみてもひどいことされてる気がするけど…
「ちょっと!黙ってないでなにか言いなさいよ!」
そう言ってリーダーらしい女の子が私の肩を掴むと校舎の壁に押し付けてきた。
「――…っ」
肩に走る痛み。
そのとき―――
カシャ!
「なにやってんの?」
なにかの音とともに現れたのは――――…