金曜日の彼女【完】
有紗の言う通り。
優しくされて、でも突き放されて、それでも好きで
些細なことが嬉しくて
好きになってしまった私の方の負け…。
どんなにひどい言葉を言われようが、どんなに冷たくされようが
今、私1人だけの龍太じゃないとしても
私はずっと、龍太の傍で龍太だけを思ってる。
そう信じていたんだよ。
そして、また金曜日はやってくる。
私だけの龍太になる日…。
―――…突然鳴った携帯。
それは金曜日だけのささやかな願いをいとも簡単に壊した―――…
≪金曜日は会えない。図書室にも行かない。≫
それだけしか書かれていないどこか無機質にも感じるメール。
…どうして?
訊きたいのに訊けない。
そう、好きになってしまったから、束縛も詮索もできないから
……――嫌われたくなかったから。
優しくされて、でも突き放されて、それでも好きで
些細なことが嬉しくて
好きになってしまった私の方の負け…。
どんなにひどい言葉を言われようが、どんなに冷たくされようが
今、私1人だけの龍太じゃないとしても
私はずっと、龍太の傍で龍太だけを思ってる。
そう信じていたんだよ。
そして、また金曜日はやってくる。
私だけの龍太になる日…。
―――…突然鳴った携帯。
それは金曜日だけのささやかな願いをいとも簡単に壊した―――…
≪金曜日は会えない。図書室にも行かない。≫
それだけしか書かれていないどこか無機質にも感じるメール。
…どうして?
訊きたいのに訊けない。
そう、好きになってしまったから、束縛も詮索もできないから
……――嫌われたくなかったから。