金曜日の彼女【完】

本当の笑顔

ちょうど龍太が出てくるのが見えて慌てて隠れた。


いつの間にか、お昼近い時間になっていた。次のバイト先に行くのだろうか…。

「どうする?次のところも行ってみる?」

正直、迷った。でも――…

「うん…行ってみたい。連れてって」

もう少し、あともう少し…別の龍太を見てみたいと思った。知りたいと思った。

「わかった…じゃあ行こうか」



―――…



さっきのコンビニからはそんなに離れていない場所に立つ一軒のラーメン店。

昼時ということもあってか、店内はかなり混んでいる。

店の中に入るわけにもいかず、とりあえず斜め前にあるファーストフードの店に入った。

龍太の姿が見える位置に座り、仕方なく買ったハンバーガーを無理やりお腹に押し込んだ。

忙しそうに働く龍太が見える。

学校での龍太とは全く違う、別の顔―――…



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