金曜日の彼女【完】
「琴葉ちゃん!どうしたの?急に」
足早にその場をあとにしてひたすら駅に向かって歩く。
その間もずっと沖本君が話しかけてくる。
私はそれを無視してひたすら無言で歩いた。
「ちょっ…待って!」
腕を掴まれた。
「―――…琴葉…ちゃん?」
掴まれて、振り向いた私を見て、彼が腕を思わず離す。
「どうして…どうして泣いてるの…」
そう言われて初めて自分の涙に気がついた。
「え…泣いて…る?」
どうして涙が出るの?
哀しいから。
悔しいから。
――…寂しいから。
私が好きならそれでいいと思ってた。
でも――…
もう…無理――…
あの笑顔が私に向けられないのなら
さよならだよね。
龍太―――…
足早にその場をあとにしてひたすら駅に向かって歩く。
その間もずっと沖本君が話しかけてくる。
私はそれを無視してひたすら無言で歩いた。
「ちょっ…待って!」
腕を掴まれた。
「―――…琴葉…ちゃん?」
掴まれて、振り向いた私を見て、彼が腕を思わず離す。
「どうして…どうして泣いてるの…」
そう言われて初めて自分の涙に気がついた。
「え…泣いて…る?」
どうして涙が出るの?
哀しいから。
悔しいから。
――…寂しいから。
私が好きならそれでいいと思ってた。
でも――…
もう…無理――…
あの笑顔が私に向けられないのなら
さよならだよね。
龍太―――…