金曜日の彼女【完】
「ここね」

どこか古さを感じる図書室の扉を開く。


「失礼しまーす」

図書室に入るとまだ数名しか来ていなかった。

「えーっと君は?何年何組かな?」

三年生らしいメガネをかけた男子が聞いてきた。

「あ…私、2―4の戸田です」

「……2―4…戸田さん。…はいわかりました。適当に座って待ってて」

……それにしても…図書委員って地味な人が多いな。

そんなことを考えながら座りもせず適当に本を探す。


ドアの方をチラリと見ると、次々と新しい図書委員の人が入ってくるのが見える。


その時―――…

「っ!!」

「―――…遅れてすみません」

少し息を切らしながら入ってきたのは

紛れもなく私の好きな人。

竹内 龍太。

その人だった。


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