初恋
side沙奈
「ん、今何時だろ」
携帯を取り出して時間を確認する悼矢さん。
悼矢さんの携帯には小さいヒヨコのストラップが付いていた。
「悼矢さんのストラップ可愛いですね」
「あー、これ?前にさ、部活の奴らと一緒にゲーセン行ってな。
そん時このヒヨコとってさ。
俺の携帯に何もストラップ付いてなかったから付けてみた。」
笑いながらヒヨコのストラップを指で突っつく。
結構気に入ってるのかな・・・?
「やべ、もう時間だ」
長い間話しているうちに、部活の時間が来ていたみたいだ。
「じゃ、俺そろそろ行くな。」
「はい。練習頑張ってください!あたしも掃除とか頑張りますので!!」
「おー」
そう言って悼矢さんは部室へと戻っていった。
あたしもその後すぐに図書室から出て合宿所を目指す。
明日からの料理は夜お兄ちゃんにどんなもの食べたいか聞いてみようかな?
「ね、悼矢通ったよ!!」
「あ!ホントだ!!やっぱいつみても格好良いよぉ・・・」